今日は、フォントでどれだけ印象が変わるかの実験をしたいと思います。
まず、こちらのとにかく明るい安村をごらんください
安村のDVDのフォントをみてください
見て欲しいのは、彼の体でも、いまとは違う髪型でもなく「安心して下さい、はいてますよ」の文字です。
太めのゴシック体ですね。
作ってみます。
比べてみると、昨日の記事で紹介した「新ゴ」というフォントですね。
↓↓↓昨日の記事
もう一つDVDをみてましょう。
こちらも太めのゴシック体です。
こちらのDVDの方が、あとに出たものなので色んな改良がされていますね。
「はいてください」の漢字もひらがなになり、ポーズも「全裸に見えるポーズになりました」
安村はとにかく、明るいのですから、元気なフォントが似合います。
決して明朝体ではないのでしょう。
ダメな例として作ってみます。
あれ?
元気はなくなったけれど、すごく安心感がある感じになってきましたね。
このフォントは昨日紹介したA1明朝というフォントです。
オールドタイプの渋いフォントです。
このフォントで作ると、「とにかく安心できる安村」になってしまい面白みが減ってしまいますね。保険とかのCMのような説得力があります。
これをちょっと改良して、背景もつけると…
どーん!!
とにかく暖かいCMになってしまいました。
アコースティックな感じのいい曲が流れていそうです。
フォントで印象は変えられる!
フォントによってこんなに「印象が変わる」のが、わかっていただけましたでしょうか。
フォントが変わればなんでもできるじゃん!と思いました?
フォントによって、こんなに逆の印象をつけることができるなら、なんでもできすぎてフォントをどんな選べばいいかわからないよ!って思いません?
じゃあ、デザイナーはどうやってフォントを選ぶのかというのを、あと数行くらいで簡単に説明しますね。
デザイナーはどうやってフォントを選ぶのか
まず、デザインというのは、かっこいいものをつくることではないんです。
かっこいいものを作る必要があるときはいいのですが、デザインというのは「なにか目的を達成するため」におこなうものなんです。
先ほどの、「安心してください、はいてますよ」の文字をゴシック体と、明朝体で作った例を思い出してください。実はあれがデザインの基礎講座でした。
安村さんを明るく見せる(これが目的です)ためにフォントは、しぶい明朝体ではなくて、ゴシック体を選ぶ。これがデザインの基本の部分です。
※安村を、「明るく」ではなくて、「安心」して見せたいときは明朝体がよいですね。
あとは、ゴシック体の文字の色を赤にしたら、親しみがもてるかなぁーとか。
肌の色が白いから、ちょっと肌色を明るくしよう!とか
傷が見えないように、Photoshopで消そう!とか(想像です)
そうやって、「明るい安村」を作るという目的のために、手段を考えて実行するそれがデザインです。
ほら、これはデザインだけど、安村は「かっこいい」じゃなくて「おもしろい」とか「とにかく明るそう」なイメージですよね。
最後に安村をApple風にします。
じゃあ、あの個性のある安村をApple風の広告にしたらどうなるのでしょう?
安村の個性が勝つのか、Appleのブランド力が勝つのか
ごらんください
どっちも個性が強い!