Adobe Illustratorアップデートしました
速度アップ、共同編集などIllustratorをメインの道具として使う人にも、たまに使う人にも嬉しいアップデートになりました。
新機能の感想と、僕らの仕事がどう変わっていくのかそして、デザイナーの僕が個人的に嬉しい機能を書いていきます。
機能だけ知りたい方は、Adobeのアップデートについてをご覧ください。
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/using/whats-new/2020-2.html
起動時間短縮
新規ドキュメントウィンドウの読み込みがこれまでの 4 倍に高速化されました。
またドキュメントをクラウドドキュメントとして保存すると 4 倍高速に保存されるようになりました。
一番はこれじゃないですか?
デザイナーにとってIllustratorって毎日の仕事に絶対必要な道具です。
新機能はいらないから、とにかく重くしないでくれという人が多いハズ。
Illustratorってご飯なんですよ、おやつじゃないんです。
[jin-iconbox01]・新機能より速度
・おやつよりごはん[/jin-iconbox01]
おやつは大好きだけど、毎日食べるならごはんです。
「Adobeの社員はおやつばっかり食べてるの?」なんて言わせないでください!
すみません、脱線しましたが、Illustratorの読み込み速度や保存速度が上がったことはIllustratorを毎日使う人の幸せに直結しているので嬉しいです。
クラウドドキュメント
ネット上にIllustratorのファイルを保存するクラウドドキュメントに対応しました
正直クラウドドキュメント興味なかったんですよ。
自分のSSDに保存しますので、そこまで関与しないでください!
バックアップは、画像ファイルごと自分でやります、こっちは自分で関連ファイルごと保存しますよ〜と思っていたんですよ。
でもメリットがこんなにあることを知りました
1.速度アップ
ファイルサイズに関わらず、クラウドドキュメントは作業中に自動的に保存され続けるため、ローカルのコンピューター上にドキュメントを保存するよりもずっと速く作業を実施できます。
クラウドだと保存の速度アップだそうです。
Illustratorの保存が遅いと感じたことがない人は今まで通りでいいけれど、自動バックアップは魅力ですね。
家や会社でIllustratorを使っている人はいいかもしれません。
ただテザリング中、重いファイルを自動でアップされるのが怖いなあという気持ちがあります。
2.みんなでレビュー
クラウドに保存するのはまだ「どうしようかな」という感じですが、これは気になります。
近日中に、他のユーザーとドキュメントを共有してアプリ内で直接編集やレビューができるようになります。
え!!!!
ってことは、グーグルドキュメントのように、複数人でIllustratorのデータをいじれるようになるってことですか?
僕、本(レイアウト・デザインの教科書)にも書いたのですが、デザインってパズルを作ることでもあると思うんです。
複数人で同じIllustratorファイルを開けるとこんな未来が待っているということじゃないですか!
ワクワクしてきました
イラストを作る人、レイアウトを作る人が同じファイル上で作業する
例えば、イラレ上にイラストをどんどん描いていく人、そしてそれを配置していく人。
通話しながら、チャットしながら、仕上げていく…なんてこともありえます。
デザイン建設みたいなものだ
みたいな話があります。
ようは設計図が大事ということです。
そのわりには、崩れそうなデザイン、お客さんに言われて柱がボロボロになったデザイン、泥棒が入って放火されたデザイン、世の中のデザインってそんなものがたくさんあります。
そうならないためには、精密な設計図が必要なのですが、デザインは数学のように答えが一つではありません。
正解が複数あるんです。
正解がたくさんあると、惑わされてしまうものです。
なので、設計図を見ながら、現場の状況判断が大事なのです。
そこで、新しいIllustratorの話に戻ります。
新しいIllustratorだと「同時編集ができる」わけですから、コミュニケーションを取りながら修正をすることが楽になります。
途中段階を見られたくない
もちろん、途中段階を見られたくないということもあると思います。
イラストを作るのも時間がかかるるし、レイアウトも時間がかかりますからね。
ただ、PDFやスクショを送るより、Illustrator自体に共有機能があって、「この部分を直そう」とコメントできたり、「この部分ちょっと直しといたからね」みたいなやり取りがあることで失敗しないデザインを作れる確率が上がるのではないのかと思います。
恋も生まれる
そして
女「あのとき、Illustrator共有してさ、修正した時、修正前のパーツ横に置いといてくれたじゃん」
男「うん」
女「その時、あたしアンタに惚れたんだ、優しい人だな。って」
男「お前の作ったパーツ、消せないよ」
みたいな、Illustratorをクラウド保存で同時に使ったから生まれる恋なんてのもあるかもしれません。
コミュニケーションが増えるわけだからマジであるかもしれない
また、近日リリース予定のIllustrator iPad版からもクラウドドキュメントを利用できるため、iPadでも場所を問わず作業ができるようになります。
これも楽しみでーす!寝ながらIllustratorで作業できるようになります
iPad版仕事じゃ使えねえ!とかあると思うんだけど、プロのデザイナーでも配色だけとか、パーツ配置だけとか作業を分けたらiPad版でもいけると思います。
とにかく寝ながらとか、車の中でとか、パソコンを出しづらい場所でとかそういう場所でもデザインができるようになると、面白いと思います。
作業が限定されるから流行るデザインとかもあるかもしれない。
大は小を兼ねない
より大きなカンバス:100倍のスペース
Illustratorのカンバスは6mなんですって。
人間の腸の長さを聞いたときのような感覚を受けました、でかいなって。
僕は意外と、カンバスギリギリまで使っちゃう時あるんですよね
B2ポスターをアートボードコピーして、案をたくさん作っていると6m使い切っちゃいます。
大は小を兼ねるかも。(ファイルは重くなるけど)
ファイル書き出しのデフォルト保存先の改善
「ファイル/書き出し/書き出し形式…」または「ファイル/書き出し/スクリーン用に書き出し…」でファイルを書き出す際、元のIllustratorファイルと同じフォルダ、または直近でそのファイルから書き出し保存したフォルダがデフォルトの保存先になります。
わかりづらいけど、便利な保存先になるってことね。
日々、保存先は大事だと思っています。
ファイルっていつもなくしませんか?
なんのソフトでもそうだけど、Windowsだと「ファイルを保存」のウインドウの中でコピーや新規フォルダを作るなどなんでもできます
Macはファイルを保存のウインドウの中ではその中のフォルダを新規で開くなどできないのですが、command+Rを押すことで「ファイルを保存」した場所をFinderで開くことができます。
急に保存場所がわからなくなることって、あると思うので覚えておくと便利です。
脱線しちゃった、Adobeがこういう細かな機能を改善してくれたことは嬉しいです。
新機能より、便利が大事です。
ほら、おやつばっかりを毎日食べていたらさ…
まとめと懸念
2019年Adobeイベントに北海道から行きました
会場でAdobeの人ともお話したときに言っていたのは「これからはユーザーの声を聴いていきます」ということです。
今まではどうだったんだい?と思いますが、その結果がでているアップデートだと思います。やったー
そして懸念としてはクラウドいじめあるんだろうなと思います。
考えられるクラウドいじめ
- ○○ちゃんの納品データに、ちょっとだけ「効果」→「テクスチャ」→「粒状」で汚してやった
- 強気な後輩のデザインデータに「効果」→「スタイライズ」→「角を丸くする」
- 上司がクラウド保存で喜んでいたから、保存される前に回線引き抜いて、パソコンに水かけた
みたいなことがあるかもしれません。
技術が進化することは変わっていくことですから、良いことも悪いこともあります。
最後に
アイコンが変更になりました
これで、AIとPSの違和感がやっとなくなりました
▼今まで
今までのアイコンちょっとデザインが古い感じがしていたので、好印象です。
暗くて見づらい気もするけど、そのうちそれが「かっこいい」になる気がしています。
そして、うちのAIクッションのバージョンが古くなりました
今年はアップデートできるのでしょうか