デザイナーのベーコン(@dogdog464646)です。
2019年2月23日発売された「レイアウト・デザインの教科書」、僕、ベーコンは1章と4章を担当しました。
1章と4章ってボリュームはそんなにないんです。
ただしデザイン案が大きく使われています。
本書、11ページではこのように使われています。
お気づきですか?そう、デザインだけでほぼ1ページを持たさないといけないのです。
それだけデザインのクオリティにも気を使いますよね。
もちろん、本として辻褄もあうようなデザインが必要です。
なので、今回は
「何度も作り直した〜!」めちゃくちゃよくできたけど、ボツになったデザイン案3つ
を紹介します。
ボツになって「悔しい〜」と思ったこともありますが、今日みなさんに見てもらえればデザインも成仏します。それではデザイン本制作の裏側をお楽しみください!
れっつ・どん!
レイアウト・デザインの教科書の紹介
▼レイアウト・デザインの教科書を紹介した記事はこちら
祝出版! レイアウト・デザインの教科書はどんな本か説明します!
一番、自信があったデザイン案
今回の本では、僕の得意なかわいい系デザインよりかっこいいものをリクエストされました。それで作ったのがこの架空の夏フェス「TOCHI FES 2019」のポスターです。
ちなみにぼくの普段のかわいい系デザインはこんな感じ
アイキャッチもかわいい系のが多いと思います、どうでしょう?(マラニック=マラソン+ピクニックのスポーツだよ)
さっきのデザインと比べるとかなり方向性が違いますよね?
今回はクール系デザインを求められていた
今回の本は「クールな感じのデザイン」かつ「あーこういうポスターあるよねー」という現実感があるデザインを求められていました。(クール+よくあるの共存は難しかった)
で作ったのが先程のデザインです。
もう一度出します、コレ
これなんだけど、ボツになった理由はどうしてなのでしょうか?
ボツになった理由
このポスター案が『レイアウト・デザインの教科書』でボツになった理由、
それは、
「もっとシンプル系で洗練されたデザインが欲しかったから」
でした。
このデザインは4章「 レイアウトの作り方」を実践するコーナーです。
ぼくはこの赤い夕焼けの華やかさが、エモい!と思って自信がありました。ですが採用になったのはこのデザイン
もっと色を抑えたバージョンも合わせてこちらのシンプルバージョンのデザインが採用されています。
これね、比べるとさっきの夕焼けっぽい赤いポスターのほうが好き!って言う人多いと思うんです。
でも今回の本の方向性にあっていなかったこと
それがボツになった理由でした
次2つめのボツ案!
2. アイスクリームのポスター
かっこいいなーと思っっている、アイスクリームのデザイン。
アイスのデザインは本の中でもいくつか出てくるのですが、このアイスを使ったポスターデザインはボツになっています。
これ、かなりクールな感じがしますね。
デザインのポイントは、
・英語大きめ
・背景色は1色しか使わないけどベタ塗り
ボツになった理由
このアイスポスターがボツになった理由は、
「ポスター例ばっかり作っていたから!」
本書の中で使用するのに、ポスター以外のデザイン例も求められていたのです、とほほ
ポスターが作りやすいので、まずポスターをたくさん作っていたのですが、NGを食らってしまいました
結局、このアイスのポスターを使って、アイス屋のメニューを作りましたね
結果アイスポスターは成仏させてあげられたのでよかったです。
3.サイバー的なポスター
最後はこんなサイバーで派手なポスターです。
デザイン系の大学のオープンキャンパスという設定にしました。
デザイン系大学ならシンプルデザインでも派手デザインでも「あーありそう!」と思うじゃないですか
でもこれもボツなんです、しかも理由は2つもあります。それは…
ボツになった理由
ボツ理由1
派手すぎる!
求められていたクールなポスターではあるのですが、クールの中では派手すぎるポスターでした。なので方向性が違いボツ。
ボツ理由2
シンプルすぎて 本の解説に適していない
そして、これも納得の理由だと思うのですが…
このポスター、尖ったデザインでいいと思うんです。
こういう「デザイン系大学」のポスターって本当にあるんですよ、詳細情報あんまり載っていないけどビジュアルが刺激的なポスター。
ただ、本当にありそうなリアルなポスターだとしても…
デザイン本で解説するには、シンプルすぎて要素が少なすぎた!んです
・本で解説するからには「日付」「キャッチコピー」などがある程度の要素が合ったほうがデザインのテクニックを説明しやすい
・このポスターは刺激的でかっこいいけど、デザインを解説するには向いていない
例えるとテレビドラマで、俳優が少し大げさに演技をするみたいなものかなあと思いました
実際、家でしゃべるときって「ぼそぼそ」っとしゃべりますけど、それをテレビドラマにしたら見れたもんじゃないじゃないですか
だから少しだけ大げさにしゃべる。それがドラマですよね。
今回ぼくが作ったポスターもそんな感じです
本当にデザイン系大学のポスターを作っちゃだめで、デザイン本に載せるためのポスターが必要だったわけです。
まとめ …で新たな事実が…!
今回はデザイン本「レイアウト・デザインの教科書」でボツになった案を紹介しました
面白いのが「どれも、めちゃくちゃ駄目なデザインじゃない」という所なんです。
実際、ボツってそういうことが多いんですよ。
クオリティの問題じゃなくて、方向性が合ってなかった。
ただ、いくらクオリティが高く一生懸命作っても、方向性が合っていないとボツになるって…
悲しすぎる!!!
そんなあなたに朗報です。
方向性を決める方法って実はあるんです。もちろん1発で方向性を決める方法はないけれど限りなく方向性が間違わないように制作する方法…
それはずばり、コンセプトを作ること!
そしてそのコンセプトの作り方は…
レイアウト・デザインの教科書の第4章で、しっかりと解説しております。
まさかのボツ案から本の宣伝につながった・・・!
4章ではこのように、デザインの実際の制作方法を紹介していきます。
もちろん、得意のデザインパターン量産もやっております
そして、その中で出てくるのが、大事な「コンセプト」を決めること。
コンセプトを決めないということは、方向性を間違えたままアクセルを踏むということ。
本気を出してスピードを出せば出すほど、間違えたとき辛いですよ‥
そんなレイアウト・デザインの教科書は現在発売中です!
デザインを学んでみてください!
この本はレイアウトに特化した本です。
フォントや画像選びはほぼ出てきませんけど、だからこそ余計な要素無しでシンプルにレイアウトの力をアップさせることができる本になっています。
いろんなことを学ぶより、一つを深く学ぶほうが習得が早いので、ぜひじっくり読んで、素早く、高クオリティでデザインを作れるようになりましょう
買ってくれた方にはベーコンに相談できる権利がつくよ。
本のわからないところでも、デザイン添削でも、人生相談でもやります!(おひとりさま、1クエスチョンです)